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2025/07/28 ブログ

過蓋咬合はインビザラインで治療できる?放置するリスクや期間・費用など

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、透明なマウスピース型の矯正装置を使用して歯並びを整える治療法です。過蓋咬合(ディープバイト)にお悩みの方のなかには、インビザラインで治療できるのか気になっている方もいるでしょう。

この記事では、インビザラインで過蓋咬合は治療できるのか解説します。治療期間や費用についても解説しますので、インビザラインで過蓋咬合を治療したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

過蓋咬合とは

正常・過蓋咬合

過蓋咬合(ディープバイト)とは、噛み合わせたときに下の前歯が見えなくなるほど深く噛み合う状態です。奥歯を噛み合わせたときに上の前歯が下の前歯を2〜3mm程度覆うのが正常な状態ですが、過蓋咬合の場合は上の前歯が下の前歯を半分以上覆っている状態です。下の前歯が見えなくなるケースもあるでしょう。

前歯が噛み合っていないため、下の前歯で上顎を傷つけたり、顎関節に負担がかかったりなど、多くのリスクがあります。

インビザラインで過蓋咬合は治せる?

インビザラインで治療できるケース

①歯の位置や角度が問題になっている場合
骨格に大きなズレがなく、歯の位置や傾きが原因で過蓋咬合になっている場合、インビザラインでの治療が可能です。

②奥歯の高さを調整することで改善できる場合
過蓋咬合の一因として、奥歯が低くなりすぎていることがあります。インビザラインで奥歯を押し上げることで、噛み合わせを整えることができます。

③顎間ゴムなどを併用することで効果が見込める場合
インビザライン単体では難しい場合でも、顎間ゴムを併用することで治療が可能になるケースもあります。

インビザラインでは難しいケース

①重度の過蓋咬合
極端に噛み合わせが深い場合、インビザラインだけでは歯の移動が不十分になり、ワイヤー矯正や他の治療法と併用する必要があります。

②顎の骨の位置に問題がある場合(外科矯正が必要な場合)
過蓋咬合の中には、顎の骨の形や成長のバランスによって引き起こされるものもあります。この場合、インビザラインだけでの治療は難しく、外科手術を併用する必要があることもあります。

過蓋咬合になる原因

ほおづえ

過蓋咬合になるのにはいくつか原因があります。

顎の位置や大きさ

上顎や下顎の位置に問題があると過蓋咬合になる可能性があります。上顎が下顎よりも大きく前に出ている、または下顎が上顎よりも大きくうしろに位置していると上の前歯が下の前歯を深く覆う可能性があるのです。

歯の生え方

歯の生え方に問題があって過蓋咬合になることもあります。例えば、上の前歯が前方に傾いていたり、下の前歯が後方に傾いていたりすると過蓋咬合になるリスクが高まるのです。また、前歯が伸びていたり、奥歯の高さがなかったりして噛み合わせが深くなることもあります。

口腔悪習癖(歯ぎしり、頬杖など)

以下のような癖によって、過蓋咬合になることもあります。

・口呼吸
・食いしばりや歯ぎしり
・指しゃぶり
・頬杖をつく
・唇を噛む

口呼吸が習慣になっていると、口元の筋肉のバランスが乱れて歯並びや噛み合わせが悪くなります。食いしばりや歯ぎしりの癖があると奥歯が削れて噛み合わせが低くなるため、過蓋咬合になることがあります。
また、頬杖をついたり、唇を噛んだりすると、下の前歯が内側に、上の前歯が前方に傾きやすくなります。

奥歯の虫歯

奥歯の虫歯を放置すると歯の高さが失われることがあります。また、奥歯を削ったあとに詰め物や被せ物をしないと高さがなくなるため、噛み合わせが深くなることがあるのです。さらに、抜歯後に適切な治療を受けず放置すると、同様の理由で過蓋咬合になることがあります。

過蓋咬合を放置するとどうなる?

ガミースマイル

過蓋咬合をそのまま放置すると、さまざまなリスクがあります。

顎関節症のリスクが上がる

過蓋咬合を放置すると食いしばりが強くなるため、顎関節症を発症するリスクが増大します。顎関節症になると、口を開けるときに顎関節部から異音が鳴る、痛みによって口を大きく開けることが困難になるなどの問題が生じます。痛みは顎だけでなく周辺にも広がり、頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす可能性もあります。

奥歯の寿命が短くなる

過蓋咬合では前歯がうまく働かないため、奥歯への負担が増大します。奥歯のすり減りが速くなり、通常は硬いエナメル質に守られている象牙質が露出するリスクが高まります。象牙質が露出すると神経への距離が近くなり、知覚過敏になることがあります。

知覚過敏は、冷たいものや熱いもの、甘いものや刺激物などに対して歯がしみる症状で、日常生活に大きな影響を及ぼします。摩耗が進行し歯根まで損傷が広がると、歯を残すことができなくなり、抜歯に至ることもあります。

歯茎が傷つきやすくなる

過蓋咬合は噛み合わせが深いために、食事の際などに下の前歯が上顎の歯茎を傷つける可能性があります。上顎の歯茎が傷ついた状態が続くと、歯肉炎などを引き起こすリスクが高まるのです。

炎症が進行すると歯を支える歯槽骨まで影響を及ぼし、重度の歯周病を引き起こす可能性もあります。歯周病は放置すると歯を失う可能性もあるため、注意が必要です。

滑舌に悪影響がある

噛み合わせの不具合により、顎や舌の動きが制限されることがあります。特に下顎の動きが制限されるため、適切な発音が難しくなる可能性が高いです。

言葉を明瞭に発音するためには、唇・舌・顎などの口腔内の構造が複雑に動作する必要があります。過蓋咬合の場合、顎が後ろに下がっていることで自由に動かせず、発音が不明瞭になることがあります。

歯根が目立ちやすくなる

笑ったときに上顎の歯茎が過剰に露出することをガミースマイルといいますが、過蓋咬合はガミースマイルの原因になります。人によってはコンプレックスになることもあるでしょう。

胃腸の負担が増大する

過蓋咬合は前歯の噛み合わせが悪いので、食べ物を適切に噛み砕くことが難しくなります。
唾液の分泌には噛む行為が非常に重要です。唾液には消化酵素が含まれており、食べ物の初期消化を行って胃腸の負担を軽減します。

過蓋咬合により食べ物が適切に噛み砕けず、唾液の分泌量も低下すると、適切に砕かれていない食べ物が胃腸に送られます。食べ物が大きな塊で胃や腸に送られると消化器官に過度な負担がかかり、消化器官の不調を招くこともあるでしょう。

過蓋咬合のインビザライン治療にかかる期間

インビザラインで過蓋咬合を治療する場合にかかる期間には個人差がありますが、一般的には1年半ほどかかるといわれています。全体矯正であっても、症例によっては1年程度で治療が完了することもありますが、通常よりは時間がかかるでしょう。

過蓋咬合のインビザライン治療にかかる費用

インビザラインで過蓋咬合を治療する場合の費用相場は、約80万〜120万円です。マウスピースインビザラインを含め矯正治療は自費診療のため、費用は歯科医院や治療内容によって異なります。具体的な費用については、歯科医院で確認しましょう。

費用

インビザライン矯正で過蓋咬合の治療を検討されている方は、愛知県豊田市の若林歯科にご相談ください

若林歯科では、知識と経験豊富な歯科医師、スタッフがカウンセリングから治療までを担当します。お悩みやご不安を聞き、患者様一人ひとりにあった治療方法をご提案いたします。また、希望予算や期間に応じて治療プランをご選択いただけます。

インビザライン矯正で過蓋咬合の治療を検討されている方は、ぜひ、若林歯科にご相談ください。

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