2026/05/25 ブログ
インビザライン中にサウナは入れる?サウナを利用する場合の注意点を解説

この記事を執筆した人
若林歯科院長 米崎美桜
愛知学院大学歯学部を卒業後、同大学で歯科医師臨床研修(小児歯科)を修了。
日本小児歯科学会会員、一般社団法人日本小児矯正研究会副理事長として小児歯科・矯正治療の専門性を持ち、特にインビザラインを用いた矯正に強みを発揮しています。
豊田市内の学校・こども園の歯科医としても活動し、虫歯予防から歯列改善まで幅広く対応。医療コラム執筆者としても信頼され、保護者に向けて「一生涯虫歯ゼロ+美しい歯並び」をサポートする情報を提供しています。
「インビザライン治療中もサウナに入りたいけれど、マウスピースをつけたままで大丈夫なのだろうか」と気になっている方もいるのではないでしょうか。インビザラインは1日22時間以上の装着が推奨されますが、サウナのような高温環境での扱いには少し注意が必要です。
結論から言うと、インビザラインを外してからであれば、サウナに入っても基本的に問題はありません。ただし、装着したままサウナに入るとマウスピースの変形などのリスクがあるため、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
この記事では、インビザライン治療中にサウナを利用する際の注意点や、温泉・岩盤浴・プールなど類似施設での対応について、詳しく解説します。
インビザライン矯正中、サウナに入って良い?

インビザライン矯正中にサウナに入ること自体は、基本的に問題ありません。ただし、入浴前にインビザラインを外しておくのが原則です。インビザラインに使用されている透明なマウスピース素材は、一般的に40〜60℃前後で変形が起こりやすくなる性質があります。サウナ室内は80〜100℃程度に達するため、装着したままでは熱の影響を受けやすく、形が崩れてしまう可能性があります。
また、汗をかいた際に水分以外の飲料を口にしたり、サウナ後に冷たい水を飲んだりするケースもあるため、装着したままでは虫歯リスクや清掃面でも不利になります。
インビザラインを付けたままサウナに入るリスク

インビザラインを装着したままサウナに入ると、いくつかのリスクが生じます。代表的なのが「変形」と「虫歯リスクの上昇」の2つです。短時間であれば影響はほぼありませんが、原則として外してから入ることをおすすめします。
温度や食いしばりによってマウスピースが変形する可能性がある
インビザラインに使われているプラスチック素材は、40〜60℃を超えると軟化して変形しやすくなります。一般的なサウナの温度は80〜100℃に達するため、装着したまま長時間入っていると、マウスピースの形が歪んでしまうリスクがあります。
また、サウナ内は身体への負荷が大きく、無意識に食いしばりやすい環境です。熱で柔らかくなったマウスピースに強い力がかかると、噛み合わせ部分が歪んだり、ひび割れが発生したりする可能性も否定できません。
万一マウスピースが変形してしまうと、計画通りに歯が動かなくなったり、新しいマウスピースを再作成する必要が出てきます。治療期間が延びる原因にもなるため、装着したままサウナに入るのは避けましょう。
装着方法や扱い方の不便さを感じる方は、マウスピース矯正はめんどくさい?面倒と言われる理由と解決策を解説もあわせてご覧ください。
水以外を飲むと虫歯になりやすくなる
サウナ後にスポーツドリンクや甘い飲み物、ジュースなどを飲む方もいらっしゃるでしょう。マウスピースを装着したままこれらを飲むと、糖分や酸がマウスピースと歯の間に閉じ込められ、虫歯のリスクが大きく高まります。
特にサウナで口の中が乾いた状態は、唾液による自浄作用が弱まっているため、糖分が歯に長く触れることになります。マウスピース内側に糖分や酸が滞留すると、酸蝕歯(さんしょくし)と呼ばれる歯のエナメル質が溶けるリスクも高まります。
サウナ中に水分補給をする際は、必ずマウスピースを外したうえで、できれば水や無糖のお茶を選ぶようにしましょう。
インビザラインを外せばサウナに入っても問題ない

マウスピースを外しさえすれば、サウナに入ること自体は問題ありません。ただし、外している時間も矯正治療の一部と考える必要があり、保管方法やサウナ後の口腔ケアにも気を配ることが大切です。ここでは、サウナ利用時に押さえておきたい4つの注意点を順に解説します。
外したマウスピースは清潔に保管する
サウナに入る際は、必ず専用のケースに入れて保管しましょう。ティッシュに包んで放置したり、洗面台に置きっぱなしにしたりすると、紛失や破損のリスクが高まります。実際に、ティッシュごと捨ててしまったというトラブルは少なくありません。
また、ロッカーや脱衣所は湿気が多く、雑菌が繁殖しやすい環境です。専用ケースに入れることで衛生面を保ちやすくなるほか、誤って踏んでしまったり物を載せてしまったりする事故も防げます。サウナ施設に持ち込む際は、必ず通気孔のある専用ケースを使用してください。
サウナに長く入りすぎない
インビザラインを外している時間が長くなると、その分装着時間が短くなり、計画通りに歯が動かなくなる恐れがあります。インビザラインは1日22時間以上の装着が推奨されているため、外す時間は1日合計で4時間以内が目安です。
サウナの利用は1セット10〜15分程度を目安にし、2〜3セットでも合計1時間以内に抑えるのが安心です。長時間マウスピースを外していると、その日のスケジュール全体で装着時間が不足してしまうため、入浴計画には注意しましょう。
サウナから出た後は歯を磨いてからインビザラインをつける
サウナから出た後は、必ず歯磨きをしてからインビザラインを再装着するのが基本です。サウナ中に水分補給で何かを口にしていたり、汗で口腔内が乾燥していたりすると、装着時に汚れや菌をマウスピースの内側に閉じ込めてしまいます。
外出先で歯ブラシが用意できない場合は、最低限うがいを行い、可能であれば歯間ブラシやデンタルフロスで清掃しましょう。マウスピース自体も流水で軽く洗ってから装着すると、虫歯や歯肉炎のリスクを抑えられます。
抜歯後は外してもサウナに入らない方が良い
矯正のために抜歯を行った直後は、外したとしてもサウナの利用は控えるのが安全です。サウナの高温環境は血行を促進するため、抜歯した部位の出血が止まりにくくなったり、再出血を起こしたりする可能性があります。
一般的には、抜歯後1週間程度は熱いお風呂やサウナを避けるよう指導されることが多いです。痛みや腫れが残っている時期は、無理に利用せず、担当の歯科医師の指示に従いましょう。安全に治療を進めるためにも、自己判断での入浴は避けることが大切です。
インビザライン矯正中、サウナ以外の施設は入っても良い?

サウナと似た施設として、温泉・岩盤浴・プール・ミストサウナなどがあります。それぞれ温度や湿度、口に入る水の性質などが異なるため、インビザラインへの影響も変わってきます。基本的にはサウナと同じく、装着したまま入るのは避けるのが無難ですが、施設ごとの注意点を順に確認していきましょう。
温泉
温泉は40〜42℃前後と、サウナほど高温ではありません。そのため、装着したまま入っても短時間であれば即座にマウスピースが変形するリスクは低いです。ただし、長湯をする場合や熱めの温泉では油断ができません。
加えて、温泉の湯を口に入れることはあまりないものの、湯気で湿った環境下では細菌が繁殖しやすくなります。マウスピースを清潔に保つためには、入浴中は外してケースに入れておくのが望ましいでしょう。
岩盤浴
岩盤浴は40〜50℃前後の比較的低めの温度ですが、長時間滞在することが多い施設です。じわじわと体を温める性質上、口腔内の温度も上昇しやすく、マウスピースが微妙に変形する可能性があります。
また、岩盤浴中は水分補給を頻繁に行うため、装着したままだと飲み物がマウスピース内に入り込みやすいです。短時間でも外して保管し、休憩スペースで口をすすぐ程度にとどめるのが安心です。
プール
プールの水温は25〜30℃前後と低いため、変形リスクはほとんどありません。しかし、プールの水には塩素が含まれており、長時間口の中に入ると、マウスピースの素材が劣化したり、においが残ったりする可能性があります。
また、泳いでいる最中に誤ってマウスピースを外してしまうと、水中で紛失するリスクが高くなります。スイミングを楽しむ際は外してケースに入れて保管し、競技用のマウスガード代わりに装着するといった使い方は避けましょう。
ミストサウナ
ミストサウナは40℃前後と低温で湿度が高いタイプのサウナです。一般的な高温サウナよりも変形リスクは低いものの、湿気で口腔内が湿ったまま装着していると、雑菌の繁殖や口臭の原因になります。
短時間であれば装着したままでも大きな問題は生じにくいですが、できれば外してケースに保管したほうが衛生面で安心です。施設利用後は歯磨きと洗口を行ってから装着するよう心がけましょう。
詳しくはインビザラインで後悔するケース7選。後悔しないための対策を治療前にチェックも併せてご覧ください。
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