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2025/09/25 ブログ

インビザラインで歯が動く仕組みを歯科医が解説。補助装置やワイヤー矯正との違いも

「インビザラインはつけるだけで本当に歯が動くの?」とインビザラインを検討している方の中には疑問に思った方もいるのではないでしょうか。
今回は歯科矯正ではどうやって歯を動かしているのか、インビザラインで歯が動く仕組みについて解説します。

そもそも歯列矯正で歯が動く仕組みとは

歯は 顎の骨に直接埋まっているわけではなく、歯根膜(しこんまく) というクッションのような組織に支えられています。

仕組み

矯正治療では、この歯根膜に 持続的な力を加えることで、
・圧力がかかった側の骨が少しずつ吸収される
・反対側では新しい骨が形成される
というメカニズムを利用して、歯を動かします。

インビザラインで歯が動く仕組み

なぜマウスピースをつけるだけで歯が動くのでしょうか。それはマウスピースの設計にあります。インビザラインの治療で用いられるマウスピースは、現在の患者さんの歯列にぴったりはまるようには作られていません。僅かではありますが、ズレが起こるように設計されています。この小さなズレによって歯に適度な力がかかり、歯が動くようになっています。

1ヶ月でどれくらい歯が動く?

歯を急に動かそうとすると、歯根膜や歯を支えている骨に負担がかかってしまいます。そのため、ある程度歯にかかる力をコントロールすることが必要です。矯正治療では、歯の移動量は最大でも1ヶ月で1mm程度と言われています。

一般的にインビザラインの治療では、1枚のマウスピースで歯が0.2~0.25mm動くように設計されています。1週間程度でマウスピースを新しいものに交換していった場合、1ヶ月で4枚のマウスピースを使うことになり、1ヶ月で約1mm歯を動かせるということになります。

歯列矯正が終わるまでどれくらいの期間がかかる?

歯列矯正に必要な期間は、歯並びの状態や治療方法によって大きく異なります。軽度の歯並び改善や部分矯正であれば、半年から1年程度で完了することもあります。
一方で、全体的な噛み合わせの改善や抜歯を伴う矯正では、2年程度 が一般的な目安です。

インビザラインの場合も同様で、軽い症例では数か月〜1年、複雑な症例では2年以上かかる場合があります。

インビザラインとワイヤー矯正の仕組みの違い

矯正治療では、歯に力をかけて少しずつ動かすことで歯並びを整えていきます。
ワイヤー矯正は、歯の表面に小さな装置(ブラケット)を付けてワイヤーで結び、全体に力をかける仕組みです。これにより、歯を大きく動かしたり、上下方向に押し込む・引き出すといった複雑な動きは得意です。

一方インビザラインは、透明なマウスピースを1〜2週間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かしていきます。1本1本の歯の動きをコンピュータでシミュレーションし、傾ける・軽く回すといった細かな動きを計画的に行えるのがメリットです。ただし大きな移動や複雑な動きには補助装置が必要になることもあります。

インビザラインで歯を動かすために使われる補助装置

アタッチメント

歯の表面に装着する小さな白い突起で、歯科用の樹脂(コンポジットレジン)で作られています。

仕組み:マウスピースの「取っ手」の役割を果たし、歯の回転・圧下・挺出など複雑な動きを助けます。
特徴:歯の色に近く目立ちにくく、治療終了後は簡単に除去可能です。

顎間ゴム

上の歯と下の歯にゴムをかけて、噛み合わせの改善や歯列全体の前後関係を整える補助装置です。

仕組み:アライナーに付与されたカットやボタンにゴムをかけて使用します 。
特徴:反対咬合や出っ歯など、噛み合わせのズレを補正する際に有効です。

インビザラインの効果を実感できるのはいつ頃から?

インビザラインの効果

マウスピース型矯正装置(インビザライン※)による矯正治療の効果を感じるまでの期間は、個々の状況や治療計画によって異なります。

治療開始から3~4ヶ月目の変化

インビザラインでは1枚のマウスピースで0.25mmほどしか動かせないため、治療を開始してすぐには効果を実感できません。通常、治療開始から3~4ヶ月程度で効果を実感できるでしょう。

治療開始から半年~1年の変化

歯の移動や整列が進み、より明らかな変化が感じられます。アライナーを定期的に交換することで、歯列は理想の位置へと徐々に近づきます。部分矯正や軽度の症例の場合は、半年ほどでかなり変化を感じることができます。数か月〜1年程度経つと、歯の位置や噛み合わせの改善が明確に感じられる方が多くなります。

治療開始から1~2年の変化

最終的な治療結果は、治療開始から1~2年後に実感できます。

インビザラインの適応範囲

インビザラインを用いた治療は、前歯を中心に治療する部分矯正、奥歯まで治療する全体矯正のどちらも対応しています。

症状の度合いについては明確な適応範囲はありませんが、インビザライン矯正の場合、ワイヤー矯正に比べると難易度の低い症状に適しているといえるでしょう。

インビザラインが出来ないケースについてはこちらをご覧ください。

インビザラインで歯並びの改善を検討されている方は、愛知県豊田市の若林歯科にご相談ください

若林歯科では、知識と経験豊富な歯科医師、スタッフがカウンセリングから治療までを担当します。お悩みやご不安を伺い、患者様一人ひとりにあった治療方法をご提案いたします。また、希望予算や期間に応じて治療プランをご選択いただけます。

当院の矯正治療についてはこちらをご覧ください

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