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2025/06/25 ブログ

インビザラインで受け口を治療する方法。期間や費用も解説します

受け口(反対咬合)・しゃくれ(下顎前突)に悩まれている方はたくさんいらっしゃいます。その大きな理由は、外見に大きな影響が出てしまうからだと思われます。また受け口は見た目の問題だけでなく、顎関節症のリスクや、口内環境の悪化など、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

この記事では、実際にインビザラインで受け口を治せるのかについて解説します。インビザラインで受け口を治すメリットやデメリット、治療にかかる期間と費用もご紹介します。

受け口とは

本来人の噛み合わせは、上の歯が下の歯に被さる形態になっています。受け口はそれが反対になっているので、別名「下顎前突」や「反対咬合」と呼ばれ、下の歯が上の歯より前に出ている状態のことを指します。

受け口とは

受け口は、次の3種類に分類されます。

①骨格性反対咬合
上顎が十分に成長しなかったことや、下顎が過剰に成長したことで受け口になっている状態です。上下の顎の骨の位置関係が悪いケースもあります。

②歯槽性反対咬合
前歯の傾きが原因で受け口になっている状態です。顎の骨のバランスには問題がなくても、上の前歯が内側に傾いている、下の前歯が前方に傾いていることで受け口に見えるケースがあります。

③機能性反対咬合
口を閉じると前歯が先に噛み合って上下の奥歯が噛み合わないため、下顎を前方に突き出してしまう状態です。

受け口の原因

受け口の原因

親からの遺伝

代表的な要因の一つに遺伝が挙げられます。
家族(父母、祖父母)の中に受け口の方がいる場合、遺伝的な要素が大きいとされています。特に、上顎が小さく、下顎が大きいといった骨格的特徴が親に見られる場合、それと同様の特徴をお子さんが受け継ぐことがあります。

顎の発育によるもの

よくある原因のひとつが、下顎の発育過剰です。
本来、上あごと下あごはバランスよく成長するのが理想的ですが、何らかの理由で下あごだけが過剰に発達してしまうと、受け口の状態になってしまいます。

また逆に、上顎の発育不足が原因の場合もあります。上あごがうまく成長せずに小さく狭い状態になっていると、歯が並ぶスペースが足りなくなってしまいます。その結果、歯が押し出されるようにして下の歯よりも前に出てしまい、やはり受け口になってしまうことがあります。

口呼吸や指しゃぶりなどの悪習癖

遺伝的な要素に加えて、後天的な生活習慣や癖が影響することもあります。特に子どもの頃の習慣は、あごの発育や歯並びのバランスに大きく関わります。
具体的には、以下のような習慣が受け口の原因となります。
・指しゃぶり
・舌で前歯を押す癖(舌突出癖)
・口呼吸
・頬杖をつく
・爪を噛む

悪習癖

これらの習慣は、あごの位置や歯の並びに持続的な力をかけてしまうため、成長過程で骨格やかみ合わせに影響がでます。

インビザラインで治せる受け口とは?

インビザラインで改善できる受け口は、軽度から中等度の症例(歯槽性反対咬合)です。
主に歯の生える向きによって受け口になっているケースや下の前歯が歯列から飛び出しているケースです。

また、骨格的な受け口でも、上下の顎の成長に差がない場合はインビザラインで症状が改善する可能性は高いです。

受け口をインビザラインで治すメリット

1. 目立ちにくく、治療中も自然な見た目

インビザラインは透明なマウスピースを使用するため、装着していても目立ちにくいのが特徴です。
近くで見ない限り気づかれることはほとんどなく、接客業や営業職など人と接する機会が多い方でも安心して使用できます。

2. 食事や歯磨きがしやすい

取り外しが可能な点もインビザラインの大きな特長です。
食事の際はマウスピースを外して普段通りに食べることができ、歯磨きも通常通り行えるため、矯正治療中の虫歯リスクを抑えることができます。生活への負担が少なく、衛生的な口腔環境を保ちやすい点が魅力です。

3. 痛みや違和感が少ない

ワイヤー矯正と異なり、インビザラインは金属を使用しないため、装着時の口内の違和感や痛みが少ない傾向にあります。
素材も柔らかく、装着時のストレスが少ないことから、日常生活への影響を最小限に抑えることが可能です。

受け口をインビザラインで治すデメリット

装着時間が長い

マウスピースの1日の装着時間は、22時間以上と推奨されています。
自分で取り外しが可能なため、付け忘れや食事の時間が長いと装着時間が短くなってしまう可能性があります。装着時間が不十分な場合、治療がスムーズに進みません。

症例によってはインビザラインでの治療ができないことがある

インビザラインで治療可能なのは軽度から中等度の症例(歯槽性反対咬合)です。骨格性反対咬合は矯正治療だけでは改善できないことがあります。外科手術が必要となることが多く、その場合はインビザラインだけでは治療が難しいため、その後ワイヤー矯正を選択するのが一般的です。

インビザラインの受け口治療にかかる費用・期間

インビザラインの受け口治療にかかる費用・期間

費用

お口の状態によって治療期間は異なりますが、一般的にインビザラインで受け口を治療する場合にかかる期間は1〜3年程度です。

軽度の受け口であれば1年程度で改善できることもありますが、抜歯が必要になる場合は3年ほどかかることもあります。

期間

費用については平均で80〜100万が目安とされていますが、受け口の場合は重症度によって大きく変化することが多く、また歯科医院によっても異なるため、初回のカウンセリングで費用の相談を行うことが大切です。
具体的な治療期間、費用の確認をしたい方は精密検査まで進む必要があります。

受け口を治療しないリスクは高い

受け口を治療しないリスク

見た目

第一に外見の影響が大きいことです。顎が突出し口元が目立つため、正面からだけでなく、横からの見た目にも影響を与えます。人に見られることを避けるようになったり自信がもてなくなったりと、心理的な影響もでることがあります。

滑舌

受け口は上下の前歯が噛み合っておらず、歯と歯の間に隙間ができることから、発音の際に空気が漏れやすくなります。そのため、サ行やタ行の発音が難しくなります。
さらに舌の動きが制限されるため、滑舌に影響が出ることがあります。

歯の寿命

正しくない噛み合わせは顎だけでなく歯にも負担がかかります。咀嚼しづらいことから、一部の歯だけで噛む癖がついていることも少なくありません。同じ歯ばかりに負担がかかると、健康な歯の寿命を短くする可能性があります。

口腔環境

受け口は、お口が閉じにくいことから、口呼吸になりやすく、唾液の分泌量が減少してしまいます。
唾液には、自浄作用、抗菌作用、歯の再石化作用、pH緩衝作用など様々な作用があり、これらによって口腔内の健康が保たれています。
口腔内の乾燥が生じるとこれらの作用が働かなくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

顎への負担

受け口は、「噛み合わせが悪くなる」「顎の関節に負担がかかる」「偏咀嚼になる」などによって顎関節症の発症リスクは高くなります。
顎関節症になると、つらい顎の痛み、不定愁訴に悩まされて、健康な日常生活を過ごせなくなります。

消化

受け口は、噛み合わせ全体が通常とズレているため、咀嚼も十分に行うことができません。
前歯での噛み切りや、奥歯での咀嚼も不十分になることが多いです。
そのため、食べ物を十分に噛み切れていないことで消化不良を起こし、胃腸へ負担がかかることもあります。

インビザライン矯正で受け口の治療を検討されている方は、愛知県豊田市の若林歯科にご相談ください

若林歯科では、知識と経験豊富な歯科医師、スタッフがカウンセリングから治療までを担当します。お悩みやご不安を聞き、患者様一人ひとりにあった治療方法をご提案いたします。また、希望予算や期間に応じて治療プランをご選択いただけます。
受け口でお悩みの方は、ぜひ若林歯科にご相談ください。LINEでの新規矯正相談のご予約も承っております。
※LINEでのご相談は豊田市近隣にお住まいの方限定となります。

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