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2026/03/25 ブログ

マウスピース矯正で部分矯正はできる?できる歯並びの特徴やデメリットなど

米崎美桜

この記事を執筆した人
若林歯科院長 米崎美桜

愛知学院大学歯学部を卒業後、同大学で歯科医師臨床研修(小児歯科)を修了。
日本小児歯科学会会員、一般社団法人日本小児矯正研究会副理事長として小児歯科・矯正治療の専門性を持ち、特にインビザラインを用いた矯正に強みを発揮しています。

豊田市内の学校・こども園の歯科医としても活動し、虫歯予防から歯列改善まで幅広く対応。医療コラム執筆者としても信頼され、保護者に向けて「一生涯虫歯ゼロ+美しい歯並び」をサポートする情報を提供しています。

「前歯だけを整えたい」「部分的に歯並びが気になる」という方に、マウスピース矯正による部分矯正は、費用や期間を抑えられる魅力的な選択肢です。透明なマウスピース(インビザラインなど)を使用するため、見た目を気にせず矯正を進められる点も人気の理由です。
しかし、マウスピース矯正で部分矯正ができるかどうかは、歯並びの状態によって異なります

この記事では、マウスピース矯正で部分矯正ができる歯並び・できない歯並びの特徴を詳しく解説します。また、治療のメリット・デメリットや、若林歯科の治療方針についてもご紹介します。

マウスピース矯正で部分矯正ができる歯並び

マウスピース矯正で部分矯正が適用できるのは、前歯など一部の歯並びの乱れが軽度で、奥歯の噛み合わせに問題がないケースに限られます。

マウスピース矯正で部分矯正

軽度の出っ歯

上の前歯がわずかに前方に傾斜・突出している軽度の出っ歯(上顎前突)は、部分矯正で対応できる可能性が高いです。奥歯の噛み合わせに問題がなく、前歯を少しだけ内側に移動させるスペースを確保できれば、インビザラインなどのマウスピース矯正で自然な位置に戻すことが可能です。

スペースを確保するために、歯の側面をわずかに削るIPR(Interproximal Reduction)という処置を行うことがあります。

軽度の叢生

叢生(そうせい:歯のガタつき、デコボコ)のうち、前歯の数本に限定された軽度の乱れであれば、部分矯正が可能です。歯が並ぶスペースがわずかに足りないことが原因であることが多いため、IPRなどでスペースを作ったり、歯列を側方に少し広げたりして歯を並べます。

マウスピース矯正で部分矯正

すきっ歯

前歯の間に隙間があるすきっ歯(空隙歯列)は、部分矯正に最も適した症例の一つです。すでに歯を動かすスペースがあるため、抜歯の必要がなく、比較的短期間で隙間を閉じることができます。ただし、隙間が広すぎる場合や、複数の歯にわたる場合は、全体矯正が必要になることがあります。

捻転歯

歯がねじれて生えている捻転歯(ねんてんし)も、ねじれの度合いが軽度であれば、部分矯正で改善できることがあります。ねじれを解消するためのスペースを確保できれば、マウスピース矯正で歯を適切な位置に並べることが可能です。

歯列矯正後の後戻り

過去に矯正治療をしたが、保定装置(リテーナー)の使用を怠ったことなどにより、一部の歯並びが乱れてしまった後戻り」は、部分矯正で再治療できるケースが多くあります。

マウスピース矯正で部分矯正ができない歯並び

部分矯正は、治療の範囲が限定されるため、奥歯から全体を大きく動かす必要がある症例には適用できません。

マウスピース矯正で部分矯正

噛み合わせに問題がある

噛み合わせ(咬合)のバランスは、奥歯も含めた歯列全体で決まります。受け口(反対咬合)や過蓋咬合(かぶさりすぎた噛み合わせ)、開咬(前歯が噛み合わない状態)など、奥歯や顎の骨格に起因する重度の噛み合わせの問題は、部分矯正では改善できません。

噛み合わせを無視して前歯だけを動かすと、かえって噛み合わせが悪化し、顎関節症などの原因となるリスクがあります。この場合は、全体矯正(マウスピースまたはワイヤー)が必要です。骨格的な問題が大きい場合は、外科手術を伴うこともあります。

マウスピース矯正と噛み合わせの関係についてはこちらの記事もご参照ください

抜歯が必要である

重度の出っ歯叢生などで、歯を大きく動かすために抜歯(小臼歯など)が必要なケースは、部分矯正の範囲では対応が困難です。抜歯後の大きなスペースを閉じるには、奥歯も含めた歯列全体を大きく移動させる必要があり、全体矯正(マウスピースまたはワイヤー)が適応となります。

抜歯の必要性については、こちらの記事もご参照ください

歯並びの乱れが重度である

歯の移動量が非常に大きい重度の叢生や、歯を支える骨格自体に問題があるケース(重度の口ゴボなど)は、部分矯正では治療できません。これらの場合は、全体矯正(ワイヤー矯正など)や、状況に応じて外科矯正を併用することで治療が可能になります。

マウスピース矯正で部分矯正をするメリット

マウスピース矯正による部分矯正には、全体矯正やワイヤー矯正にはない、いくつかの大きなメリットがあります。

マウスピース矯正で部分矯正

治療期間が短く済む

部分矯正は動かす歯の本数が少ないため、全体矯正に比べ治療期間が大幅に短く済みます。軽度の前歯の乱れであれば、数ヶ月〜半年程度で完了するケースが多いです。ワイヤー矯正でも部分矯正は可能ですが、目立たないマウスピース矯正で短期間に治療できるのは大きなメリットです。

治療費用を安く抑えられる

治療期間が短いことに加え、マウスピース(アライナー)の製作枚数も少なくなるため、全体矯正よりも費用を安く抑えることができます。一般的に、マウスピース矯正の部分矯正の費用相場は、全体矯正の費用相場(90〜120万円程度)と比較して、50〜70万円程度とされています。見た目が目立たない矯正を低コストで始めたい方にとって魅力的と言えます。

見た目が目立たない・取り外しが可能

マウスピース矯正の一番のメリットは、透明な装置のため装着中でもほとんど目立たないことです。また、ご自身で取り外しができるため、食事や歯磨きの際に装置を外せ、衛生的でストレスなく治療を進められます。

マウスピース矯正で部分矯正をするデメリット

マウスピース矯正で部分矯正を検討する際には、メリットだけでなく、デメリットについても十分に理解しておく必要があります。

マウスピース矯正で部分矯正

治療できない歯並びがある

前にも記載したように、噛み合わせの大きな問題や、抜歯が必要な重度の歯並びの乱れなど、治療が可能な症例が全体矯正に比べて限定的です。ご自身の歯並びが部分矯正の適応範囲外である場合は、全体矯正やワイヤー矯正など、別の治療方法を選択する必要があります。

噛み合わせは改善できない

部分矯正は主に前歯など部分的な歯並びの見た目の改善を目的としているため、奥歯を含めた噛み合わせの根本的な改善はできません。軽度な噛み合わせの微調整は可能ですが、大きな問題がある場合は、全体矯正が必須となります。部分矯正で前歯だけを動かすことで、噛み合わせのバランスがわずかに変化し、一時的に違和感が生じる可能性もあります。

自己管理が重要

マウスピース矯正は、1日22時間以上の装着時間を守るなど、患者さんご自身による自己管理が非常に重要です。装着時間を守れない場合、歯が計画通りに動かず、治療期間が延びたり、計画の変更(追加アライナー)が必要になったりするリスクがあります。

マウスピース矯正で部分矯正を検討している方は、愛知県豊田市の若林歯科にご相談ください

マウスピース矯正による部分矯正は、治療期間や費用を抑えながら、気になる前歯の見た目を改善できる魅力的な治療法です。しかし、ご自身の歯並びが部分矯正に適しているかどうかは、専門の歯科医師による精密な診断が不可欠です。

若林歯科では、インビザラインなどのマウスピース矯正をはじめ、様々な矯正治療に対応しております。患者さんお一人おひとりのご希望予算や期間に応じて、適切な治療プランをご提案いたします。

当院の矯正治療についてはこちらをご覧ください

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